水商売というと、未だに嫌煙してくる人がいますよね。なんでそんな扱いを受けなければいけないんだと思いつつも、そういった社会の目が改善されていないのも事実。一昔前に比べると、だいぶましにはなりましたが……。
そんな水商売をしている人が賃貸物件を借りる時のアレコレを、今回はご紹介いたします。
やっぱり重要な初期費用！
水商売をしていると賃貸物件を借りるのも一苦労というイメージはありませんか？
実際に、水商売をしているとわかると、不動産会社の営業が渋い顔をしたり、賃貸物件の契約は難しいと言ってくる場合もあります。
ネットで、賃貸物件の初期費用を水商売という言葉を入れて検索してみると、初期費用20万円以下とか30万円以下というような言葉が出てきます。つまり、それぐらいは覚悟をしないといけない……と、思いますよね。
ですが、初期費用20万円以下とか30万円以下と書かれているサイトでも、実際にクリックをしてみると、敷金・礼金0か月分。と書かれている物件が沢山出てきます。空き部屋が多い世の中になって来たから、というのもあるのかもしれませんが、ネット検索をするだけでも初期費用は0円に抑えることのできる物件もたくさんある、ということを覚えておきましょう。
その他に必要な初期費用としては、仲介手数料（不動産会社へ支払う分）、保証会社への保証料（保証会社に入るなら）、火災保険料、家賃、鍵交換費用、退去時のクリーニング費用などです。これらは一般的なもので、水商売をしているからという理由でかかるものではありません。逆に言えば、水商売をしているからという理由で初期費用が上がるわけではない、ということですね。
賃貸物件契約の際の審査で見られることは？
賃貸物件を借りられるかどうかには、契約の際の審査に通る必要があります。では、審査ではどういったところを見てくるのでしょうか？
賃貸物件ですから、毎月賃貸料を支払う能力があるのかどうかを見てくるのは当然です。今月は給料が少なかったから、来月に支払います、では通りません。だから不動産会社は、ちゃんと毎月一定の給料をもらえている正社員に対しては、すぐに契約を結んでくれるというところがあります。
また賃貸物件は、一軒家とは違い、部屋の位置によっては両隣、上下に他の人が住んでいます。近所づきあいを上手にしましょうとまでは言いませんが、近所トラブルに発展してしまってはいけません。審査の段階では、契約をしようとしている人が、近所トラブルを起こしそうにないかどうかの確認もしています。
つまり賃貸契約の審査は、契約している人に不安要素がないかどうかを見ているということですね。
水商売をしている人が審査を通りにくい理由
では具体的に、水商売をしている人が審査に通りにくい理由を見ていきましょう。
ひとつ前の項目にあった「毎月賃貸料を支払う能力があるのかどうか」。これはとても重要な項目です。毎月決まった額の給料があれば、不動産会社は月に手取りで25万円あるのであれば、賃料が7万円でも支払いはできるな、というような判断の仕方をしています。
もちろんそこには、借りようとしている人に借金がある場合は、その返済額をひいても支払えるかどうかを考えるため、判断がしやすいのです。
それに比べて水商売だと、毎月の給料が変動的なため、その判断がしづらいといえます。借主の懐事情で、支払える月と支払えない月があるというのは認めていません。審査が通りにくい理由はここにあるというわけです。 次に見ているのが、これもひとつ前の項目にあった「近所トラブル」です。近所トラブルで一番起きやすいのが騒音問題。水商売をしていると、生活時間が違うため、夜中や明け方に帰ってくる音が、近所の人には迷惑な音と捉えられてしまい、トラブルにつながる可能性があります。また、可能性だけで言えば、水商売をしているため、異性問題を起こしやすいとも見られがちです。だから、審査が通りにくいのでしょう。
賃貸物件の契約審査が通りやすくするノウハウ
え？そんなことで？と、思うかもしれません。ですが、これは結構重要なことです。ひとつ前の項目でも書いたように、不動産会社は、支払い能力があるかどうかというところも見ていますが、その人がどういう人なのかというところも見ています。
そういう時に、派手な髪型、派手な服装、適当な言葉遣い、そして電話をしても出なかったり、出ても乱雑な言葉だったりした場合、どう思うでしょうか？
この人は、すぐに近所トラブルを起こしやすいと判断される可能性が高くなると思いませんか？
だから地味目の髪型、地味目の服装で対面し、電話に出る時も昼のお仕事のビジネスライクな言葉遣いをした方が好まれますし、この人はTPOをわきまえている人だから、賃貸物件を貸しても大丈夫だと思われやすいということです。
また、昼の仕事をするという手もあります。ですが、バイトや派遣、入社して日数が経っていない場合は信用度が低いですし、あまり意味がないかもしれません。
審査を通りやすくすると言うだけであれば、賃貸物件の契約者を自分ではなく、親に頼むという手もあります。親が契約者であれば、不動産会社は費用面で安心することができるため、審査は通りやすくなるでしょう。
水商売をしている人が入居可能な物件を探すには？
では実際に、水商売をしている人が入居可能な物件を探すにはどうすればいいのかについても見ていきましょう。方法はいくつかあります。
1.水商売許可の物件をネットで探す
水商売許可の物件というのは、探してみると意外と出てくるものです。初めから水商売許可と書かれているので、水商売をしているからという理由で入居審査に落ちるという心配はありません。どんな物件があるのか、まずはネットで探してみるといいでしょう。
2.繁華街にある物件を探す
繁華街にある物件というのは、もともと繁華街にある店に勤める人が住みやすいということを想定している場合が多く、水商売だからといって嫌煙される可能性も低いのが特徴です。水商売許可と書かれていなくても、気になる物件があれば問褪せてみるのもいいでしょう。
3.外国人専門の不動産会社で探す
外国人専門の不動産会社は、日本人とはまた考え方が違うため、水商売だからという理由で審査に落ちるということはありません。支払い能力があるとわかれば、それだけで審査は通過します。日本人オーナーよりも、審査は通過しやすいといるでしょう。
4.大家=不動産会社の物件を探す
大家が不動産会社ということは、他にオーナーがいないので、審査をする人が不動産会社のみということになります。不動産会社としては、空き部屋が多数あるよりも、人を入れたいと思っているので、この場合も支払い能力があると判断すれば、入居可能になる可能性が高いでしょう。
5.条件を絞りすぎない
最後は、これに限ります。どこの駅から、徒歩圏内で、近くには何があって、どんな間取りで、築何年で、予算はこれぐらいで、と事細かに初めから条件を絞りすぎてしまうと、入居可能な物件を探しづらくなります。初めは条件をいくつかに絞り、それに適した物件の中から選ぶようにすれば、入居可能で自分の望みを叶えてくれる物件を探すことができるはずです。
水商売を隠すために使いがちなアリバイ会社
アリバイ会社という存在を知っていますか？
架空の会社、架空の給料明細を作るサービスを展開しており、水商売をしていることを隠すために、利用する人がいます。
確かにアリバイ会社を使えば、一番初めの賃貸物件の審査は通過するかもしれません。ですが、何かの拍子にアリバイ会社を使ったことがバレると、強制退去という可能性も。
良い物件がなかなか見つからないからといって、安易にアリバイ会社を使うことは、お勧めできません。
保証会社の加入が条件になるケースが多い
最後に、賃貸物件を借りようとすると、保証人だけではなく、保証会社への加入もつけるようにといわれることがあります。
保証会社は、入居者が家賃を払えなくなった時に、代わりに保証会社が支払うというものです。もちろん、そういった状態にならないように、保証会社は保証会社で、加入を認めるか認めないかの審査をします。
保証会社への加入が認められれば、オーナー側は入居者が滞納する可能性が無くなるため、賃貸物件を貸しやすくなるというわけです。
水商売をしていると言うだけで、審査されることが増えるという面もありますが、賃貸物件を借りることはできます。まずはネットを駆使して探してみて下さいね。